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リサイクルトナーの品質について

メイドインジャパンは魔法の言葉

リサイクルトナーを激安販売 | アップライズ
メイドインジャパンという言葉は、魔法の言葉になってますね。
特に食品や家電、自動車業界でのブランド力は絶大です。
これと同じように、リサイクルトナーの世界でもメイドインジャパンというブランドは存在します。
しかしながら、日本でも「利益追及」のための粗悪品が存在しているのも事実です。
日本製だから安心という時代ではなく、客観的な評価がなければ、いくら日本製と言っても信頼に値しない時代になりました。
モラルが低下したという現実もありますが、価格競争による影響の方が大きいでしょうね。
そのために、各メーカーは「品質」に関する「客観的なお墨付き」が必要になったんです。
では、その客観的「お墨付き」とはなんなのか。
一般的には「ISO」が有名です。
「ISO」を取得するということは、「世界標準」だということを世間に示す最も客観的な基準になります。
但し、ISOを取得したから安心だということにはなりません。
ISOは、あくまで、ISOの基準に照らした上で、工程上問題なく製品化されたものという証に過ぎないからです。
ISOを取得した会社でも、ISOの審査上だけ化粧した情報を作り、審査をパスした会社もあります。
以前、「ISO9000」が実は「USO800」だと言われた時代もありました。
でも、今は違います。
ISOの存在が正しく理解されてきたという側面もありますが、ISOが世界唯一の標準化団体だという認識されてきたためです。
よく比較される指標に、「TQC」があります。
何が違うのか、目的は同じです。
両方ともに品質を管理するためのアプローチです。
しかし、この両者には決定的は違いがあります。
TQCとは会社が行う「努力」にすぎません。
つまり、社外的な説得力はほぼ「ゼロ」です。
いくら、うちの会社はTQCに取り組んでいるって言ったところで、「あ〜そうですか」で終ってしまいます。

これに対して「ISO」とは国際標準化団体が「品質に対して、客観的なお墨付きを与える」のが目的です。
実際に、私自信もこのISOに今までに何度も取り組んできたので、その内情な熟知しています。
中身をご存知の方も多いですが、すべてが理詰めです。
TQCが「品質管理」でISOが「品質保証」。
全然違いますね。
少なくとも、ISO9000シリーズを取得することは、現場レベルでもかなり大変です。
いくら、取得が目的と言っても、取得すればそれに縛られる訳ですから、客観的には「安心」できます。
しかしながら、リサイクルトナーの世界では、いくらISO9000シリーズ取得向上製品でも「不良」は存在してしまいます。
製造工程ではISOに準拠した製造手順で製品が作られていても「不良」は出ます。
それじゃあ「品質保証」にならないだろ!ってことですけど、「品質保証してるから不良は起きない」という訳ではないんです。
その理由はいくつもあります。
まず、トナーカートリッジの部品の問題。
部品の多くはプラスチックやアルミですから、時間と共に劣化や摩耗します。
基本的にそれらは交換しますが、100%摩耗を確認できる訳ではありません。
また、印字チェックする際も限界があります。
そして最も大きな問題は、「リサイクルトナーとは様々な環境で使われてカートリッジを再利用したもの」という部分です。
つまり、返却されるカートリッジはすべてが同じ環境で使用されたものではない、ということです。
何千枚もプリントしたカートリッジですから、様々な問題が中には発生しています。
ですから、どんなに工場が頑張っても、不良品を「ゼロ」にすることは不可能です。
そのために、機種ごとに「再生回数」というのが決められているんですね。
後、出荷時に問題がなくとも、純正品と異なり配送過程で様々なトラブルに会うことも珍しくありません。
純正品は基本的に「メーカー」が販売店に直接納品します。
メーカーが納品しますから、トナーカートリッジがどれ程精密で繊細かを知っています。
そのため、絶対に商品を粗末に扱うことはありません。
ですから、運搬時に不良が発生する可能性は極めて低くなります。
これに対し、リサイクルトナーを販売する会社は、宅配業者を利用せざる得ない事情もあります。
そのため、どんなに「精密機器」という扱いを求めても、何人もの人を経由しますから、その間にいろんな扱いを受けることになります。
中には投げられることがあるかもしれません。
それが原因で、「不良」になることも多々あります。

このような可能性を理解できれば、上手にリサイクルトナーと付き合うこともできますし、コストも安く抑えることできます。
このような背景から、ほとんどのリサイクルトナーメーカーは1年間の保証を行っています。
まず、リサイクルトナーを購入する際にはこのような事情を理解することが重要ですね