OPMを認め、ビジョンを明確にしろ


ヤフーしかり、アップルしかり。
時代の流れを理解することは、いと難しくなり。

たぶん多くの投資家は、今年には3Dプリンターで結果を出すに違いないと、何の根拠を持たない空想でソディックに投資したんでしょうね。
デジタルにより、産業革命の先頭を走り、日本の物つくりを抜本的変えるかもしれないって言うことを、実は「当事者」のソディックさえ「まったく理解していない」。
それは、決算資料を見れば解ります。
日本版インダストリー4.0へは一言も言及していないですし。
3Dプリンターに関する記述が多くあっても、それが産業界に対してどんなインパクトを与えるのかには、まったく言及していない。

単純に引き算が足し算になったぐらいにしか考えてない。
今までデジタルとは無縁の業界だから、それがどれほど大きなインパクトを持っているのか理解することができないのかもしれない。
早い話、OPM森本社長が目指す、デジタル革命の意味すら理解していないし、理解しようともしていない。
ちょっときつい言い方をしましたけど、ソディックの一部の人は理解してますよ。
ただ、それを全社的にコンセンサスにすることは不可能。
なぜなら、今でもソディック=放電加工を否定することは絶対にできないですから。
社内的にそれを全面に打ち出せば、ソディックの屋台骨をも揺るがしかねない。
あくまでもソディックからすれば、3Dプリンターは「放電加工機」の補完的な意味でしかない。
しかし、OPMがやろうとしていることが、どれほど大きな意味があるのかを理解しいるのが、「ソディック」ではなく、OPMの顧客であるフォックスコンやアップル・HPだという事実は絶対に無視することはできない。
普通、そんな巨大企業が率先してOPMテクノロジーを採用すれば、戦略的に第一義的なスタンスを取るはずですよ。
でも、ソディックはそうはしない。
理由は簡単「よくわかってないから」。
装置の技術的は側面は理解しても、それがもたらす巨大なメリットを理解することができない。
決算資料を見れば、具体的な方向性に関する記述はゼロ。
3Dプリンターを頑張って開発しますって書いても、将来のビジョンが書かれてなければ、そりゃあ失望します。
まあ、いいです。
OPMはソディックとは関係なく、自分たちが考えるビジョンを信じていればいいと思います。
ソディックはそれを全面的に認めて応援するスタンスを貫けばそれでOK。
それ以外はまったく期待しない。
とりえあず、「保守的」でもなんでもいいですけど、OPMの方向性だけは尊重してほしいし、それを過小評価することだけはやめてほしい。
10年後、OPMがソディックの売上げを超えることも十分に有り得ることですから。

OPMを認め、ビジョンを明確にしろ」への7件のフィードバック

  1. ぱっぱ様

    いつも、興味を持って拝見しております。
    OPMラボ社は、正式に完全子会社化の発表がまたなのでインダストリー4.0をソディックがIR出すと会社として正しいと思えません。
    なのでソディックから発信しなかっただけで、メリットetsもしっかり理解していると私は考えています。

    がどう思われますか?私は、子会社の案は我社の案だから親会社で正式発表します。ってなると信頼が悪くなると思うのですが…

    駄文で、すいません。

    1. コメントありがとうございます。
      こういう議論ができることが、ブログのすばらしいところですね。
      ソディックはおそらくインダストリー4.0のIRを出すことはないと思います。
      それは、IRにするような次元の話でもないですから。
      生産現場にOPM250Lのようなデジタルを持ち込むことが、どのようなインパクトを与えるのか、という具体的な方向性があれば「なるほど」って
      話にはなります。
      しかし、「話題の3DP」という表現では、「話題」で終わりますから。
      ほしいのは未来の姿に対する企業姿勢です。
      「投資」は未来を買うことですから、その辺のところを、ソディック経営陣にもう少し理解してもらえるとうれしいですね。

  2. 問題は、金子社長がソディックの株をほとんど持っていないこと。
    こんなことだと一番重要なのは、冒険することではなく社長として安定した給料を得続けることでしょう。だから今期見通しでも保守的な予測を出さざるを得ないのだと思います。だって、強気の予測をした場合にそれを達成できなかったら立場を失う可能性もありますから。
    雇われ社長だと真のリーダーシップを取ることは難しいのじゃないかな。

  3. 決算説明会の質疑応答について聞いたのですが、350lは売上高60億に含んでいるのか→発売は未定となっております。
    3年後の3dプリンター市場を考慮した算定なのか→未知数なので〜
    だそうです。微妙(笑)

    1. コメントありがとうございます。
      ソディックからすれば自分たちも今後の展開が読めないんだと思います。
      350Lは今、全力で開発してる最中ですけど、投入タイミングは市場拡大を睨みながらですね。
      森本社長がどう出るのか、少し様子見ですね。

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