ちょっとDDSネタ。
一昨年かな、DDS株をメインにしてたときに「DDSの戦略」っていう書き込みをしました。
グーグルで検索すると出てきますから、読みたい方は是非。
今でも、そのときの予想は変わってませんし、実現間近であるとは思います。
しかし、如何せん世間との認識に大きな差があるのも確か。
日本の、セキュリティーに関する意識がまだまだ低い証拠かもしれないですね。
だから、どちらかと言うと、主戦場を世界にした方が早いかも。
そのためにはNOKNOKとの付き合い方がポイントだと思ってますが、DDSはちょっと行動が消極的すぎるように思います。
なんでソディックへ投資したのか
今日はDDSの話ではなく、ソディックを知って間もない方に、なんで自分がソディック株を持ち続けるのかを判りやすく説明したいと思います。
おそらく、昨年の初動時から持ち続ける投資家諸氏も、思いは共有しているはずです。
急騰のきっかけはOPM250Lの発売というニュースだったんですけど、自分がここへ投資した理由は、実はこれではないんです。
きっかけは、OPM社が出した以下のIR
————————————————————————————
2014.07.22
US大手PCメーカは、弊社開発OPM-Stavax金属粉末材料製の
Conformal cooling insert を量産型として本格大量採用を致しました。
————————————————————————————-
正直、この意味するところが当初まったく理解できなかった。
但し、US大手PCメーカーにこんな会社が採用されるんだ、という少々DDSと似た雰囲気を感じ大いに興味を持ったんです。
それから、これについて調べまくって、その2日後ぐらいにソディック株を購入しました。
しかし、すべてを理解した訳じゃなくて、実は3ヶ月間このIRをずっと「持ち歩いた」んです。
なんだか、毎日この暗号と格闘していたように記憶してます。
ここのIRにはポイントがいくつかあります。
- 1 大手USメーカーとはどこか
- 2 stavaxとは何か
- 3 Conformal cooling insertとは何か
- 4 量産型とは何か
たった、2行のIRには4つもポイントがあります。
そして、これらを一つづつ紐解いていくことで、OPMラボなる会社がどんな会社なのかが序々に理解出来てきたんです。
最終的に解明できたのは、あのプラスチック展での社長との立ち話でしたけどw
大手USメーカーとは「HP」であり、Conformal cooling insertとはConformal coolingを配した金型だということ。
量産型とは100万ショットに耐え得る強度を持った金型であり、stavaxはその基本粉末だと。
それで、これらのことから何が読み取れるのか。
あのHPは今後3Dプリンターを事業の柱に据える予定である巨大企業であり、その会社が直接OPMと取引したこと。
そして、そのHPが、なぜOPMを採用したのか。
その理由は、コンフォーマルクーリングという生産革命に必須になる技術を認めたこと。
また、HPが認めその効果を確認したという事実は、すでにOPMという企業が世界企業になる可能性を秘めているかもしれないって思った次第。
少々時間を要しましたが、今後OPMラボが、世界でどういう立ち位置になるのか、なんとなく理解できました。
ソディック・OPMの思惑
そして、その後に自分が調べるテーマとして考えたのが、ソディックとOPMはどういう思惑で一緒になったのか。
これもプラスチック展での話で明らかになりました。
そもそも企業同士が一緒になるってことは、お互いの思惑が一致しないと無理です。
ソディックにもメリットがあり、OPMにもそれが必要です。
これを理解するキーワードは「ビジネスモデル」にありました。
現在3Dプリンターの世界には2社の巨人が存在します。
両社とも本拠地はアメリカです。
一つは3Dシステムズで、もう一社がストラタシス。
3Dシステムズのビジネスモデルは顧客に対し、3Dプリンターのソリューションを提案すること。
また、そのために3Dプリンターの関連企業を次々に買収しました。
一方のスタラタシス社のビジネスモデルはDDM事業。
DDMとは、いわゆる造形物を受注して納品するサービス事業。
OPMが目指すのがスタラタシスで、ソディックが目指すのは3Dシステムズです。
この話は間違いなく、森本社長は金子社長に伝えていると思います。
そして、今後、このDDM事業マーケットは途方も無く拡大することも。
また、OPMが提唱するマスカスタマイゼーションによって、DDMはすべてネットワーク化され、日本版インダストリー4.0のモデル事業になると思います。
ソディックはOPM250Lで造形された冷却水間入り金型を活用し、今まで弱点だった「射出成形機」の販売にも繋げる思惑です。
また、このデジタル工作機器を全面に打ち出して「インダストリー4.0」に対応していく姿勢をとってます。
結論として、ソディックとOPMは2つのビジネスモデルとインダストリー4.0への対応という意味から一緒になったんではないかと。
ほとんどの投資家は、こんな思いを無視して「日々の値動き」に一喜一憂していると思います。
しかし、この2社が近々どんなインパクトを世界に与えるのか、少し考えれば容易に想像できますよ。
大手も同じ事をやるから、そんなに簡単には事が進まないという方もいますが、それが「無理」であることは森本社長と金子社長のコンセンサスになってます。
なんでもかんでも真似できると思ったら大間違いですからw