引越し最初の記事ですから、まずはOPMについてのまとめを書きたいと思います。
昨年、ソディックがOPMラボを傘下に収めました。
そのOPMこそ、今、世界中から注目を集める「日本のものつくり」を代表する企業なのです。
その理由を説明すると長くなりますが、少々お時間を。
金型の世界が変わる
今、日本の金型業界は、ガタガタ業界と揶揄されるほど悲惨な状況にあります。その理由は、東アジア諸国の台頭です。
精度がそれほど必要としない金型は、年々日本から中国へと流れ、精度の高いものだけを日本で造形するという状況が続いています。
しかも、近年になってその中国の技術レベルが高くなり、本来日本でしか造形できないような「精密機器向けの金型」も中国で作られるようになっています。
証拠として、昨年日本を代表する金型メーカーがタイの企業に買収されてしまいました。。
日本での金型技術者に対するステータスは、客観的には高くないですが、中国では種々のエンジニアのトップに位置し、ステータスは極めて高い職業となっています。
この要因は、中国が金型を国策に指定しているためで、基幹産業と考えてるからです。これは様々な資料から確認することができます。
そんな状況の中、その金型業界と極めて密接な関係にあるソディックがOPM社を買収しました。買収とは言ってもOPMが参加したって言った方が適切かもしれません。
OPMの思惑
OPMが求めるものとは
- 1)金型造形に関する高い技術力
- 2)金属3Dプリンターの開発に必要な資金力と技術力
- 3)DDM(サービスビューロ)展開への全面協力
1)金型造形に関する高い技術力
この話の前に、なんで「金型」なのかってことですけど、ソディックOPMが開発した金属3Dプリンターは「金属光造形複合加工」って技術が使われてます。
この技術は今から20年ぐらい前にパナソニック、OPM、松浦製作所、九州大学.etcとかが研究を始めた技術で、その目的が「金型を早く作りたい」ってことだったからです。
ソディックという会社は「放電加工装置」がメインの会社ですけど、ご存知のように、この装置の主な納入先は金型業界です。ちなみにフォックスコンへも多く納品されてますよ。
金属3Dプリンターで造形しても、放電加工で造形しても、最終的な目的は「金型」です。
足し算か引き算かの違いだけです。
ですから、基本的に「金型」に精通していることが「絶対条件」になる。
OPMはその技術力を必要としたんです。
2)金属3Dプリンターの開発に必要な資金力と技術力
開発には多額の研究開発費が必要です。
OPMはなんだかんだ言って小企業ですから、世界中からのニーズに対するソリューションを行うためには、資金的な裏付けが必要です。
そして、その研究開発をソディックと共同で行うことで、世界No1の金属3DP装置を開発することが可能になる。
1)とも関係しますが、OPM250L開発のための資金と技術力が必須だったんです。
但し、実際にソディックが研究開発のための費用を出しているかどうか知りませんが。
少なくとも、資金的な協力は惜しまないものと思います。
3)DDM(サービスビューロ)展開への全面協力
グループ参入時に森本社長と金子社長はビジネスモデルについて意見を交換しているはずです。
ソディックのビジネスモデルは基本的にハードを販売してなんぼの世界(ソディック自体も、実はソディックFTで金型の受注はしています)ですが、OPMのビジネスモデルは「金型を受注すること」です。
そして、その拠点となるのがDDM(Direct Digital Manufacturing)サービスビューロです。
間単に言えば金型会社の下請けですが、それだけが目的ではないです。
その他、OPM250Lの販売・メンテナンス拠点・展示等です。
OPMとソディックの世界戦略は、このDDMを世界中に展開することで、OPM250L本体とそれに伴う金属粉の販売を行う。
また、構想の中には、世界中に広がるOPM250Lを巨大なネットワークで結び、生産効率の向上と情報ノウハウの共有化を行うこと。
つまり、このDDMこそが、ソディックにとっても大きなビジネスになる可能性があるんです。
すでに昨年福井でアジア最大のサービスビューロを立ち上げました。
今年はこの後、アジア各国で同様のサービスを進めるつもりでいます。
OPMの潜在力
ちょっと親の欲目かもしれないですけど、OPMが持つ潜在力は凄まじいと感じています。
この潜在力とはズバリ「開発力」。
そして、その源泉は、「知識量」。
今年に入ってOPMはHPと大手欧州電機メーカーから金型を受注しています。
HPとは数年単位でクラッシュアンドビルドを繰り替えし、ようやく大量受注にこぎつけました。
また、一昨日は鏡面SPI-A2(よくわからないけど、物凄い鏡面らしい)を実現するための金属粉を開発してます。
これ以外にも、従来工法と同等以上の強度を誇る金属の開発とか、ポーラス構造体造形とか、コンフォーマルクーリングとか、つまり、OPMが開発した様々な材料や技術は、世界の相手を周回遅れに追いやってる状況です。
特にコンフォーマルクーリングテクノロジーは他の追随を許しません。
そうでないと、世界中の巨大企業群がこぞってOPMと契約するとか、ちょっと考えられませんよね。
なんで、マスコミはこの状況を報道しないのか、本当に理解に苦しみます。
もし、NHKで特集なんか組んだら、もの凄い反響が来るんだろうなあ。
だって、もの作りの基本が変わりますからね?
昨年のJIMTOFへの香港・台湾・中国から大津波のように人が押し寄せました。
この状況は、すでに装置・技術が世界で認知され、我先に自分の技術にしたいとの思惑があるからですよ。
まとめるつもりが、まとまらなかった。。。。
本当はこの10倍ぐらい書きたいところですが、とりあえずヤフブロのバックナンバーを確認してください。
旧ブログ読者の方、なんなりとコメントくださいね。
今後とも何卒よろしくお願いします。
パッパさん、いつもいつも、ありがとうございます。
今回の新規のホームページの作成も楽しみ読ませていただきます。
今後ほよろしくお願いします。
yukiさん、こんばんは。
一番乗りですよ!
ありがとうございます。
慣れないブログ運営ですけど、頑張ります!!
以前投稿した、
世界中に、3PP【OPM250ーーー350~~~650】などが設置されると、TPPは、いら無いぐらいの産業革命【輸出入の関税と輸送費】がいらなくなる。製品と金型のデータだけ送信するだけで現地でOPM3dプレンターで作る。
パッパさんが言っていた、デジタル化して、世界中にネットワークを作っていくのが、OPMの戦略ですか???
gogogoです。
教えて下さい。
この戦略は具体的にアナウンスされた訳ではなく、社長の思惑です。
例えば、アップルで製品にCADデータを作成し、それをクラウドに登録する。
OPMはそのデータをダウンロードし、金型造形用のCADデータを作成。
そのデータから中国のフォックスコンにあるOPM250Lを直接動かして金型造形。
こんなネットワークをすべてのOPM250L装置間で構築して、稼動可能な装置で造形をする。
これは夢というよりも、デジタル化とはそういうことです。
別に、未来ではなく構築中かもしれないですよ。
いつも コメント 参考にさせて
頂いております
詳しく 良く調べて頂き 助かっております 投資の世界ですから 少しでも 裏付けが 取れないと 思い切って行けません
私は 業績も 勿論ですが チャート分析も 欠かせません
今月の月足も もう少しで 先行スパンの 下にくぐりそうな 状況でしたので 今回の 戻しは 大変 有意義な
事です
又 900円台の 安い所は 大口投資家が 大量に取得してますので
安心感が 有りこれから
東証1部昇格が いつ頃か 注意深く 見てます このまま 順調に企業が
育って 行く事を 楽しみにしてます
更に 物作り企業が発展する事こそ
日本の競争力として 応援しています
有難う御座います
masaさんコメントありがとうございます。
短期で云々を考えたら、こんな分析はほとんど意味を持ちません。
自分は最低でも1年という長期スパンで銘柄を研究しますから。
ソディックに関しては、もう業績で今後右肩上がりであることが確実なわけですから、売る理由がまったく見当たりません。
ドンと来いですよ!
昨年9月の初めから、ずっとヤフーブログで拝見しております。
もの言わぬ応援者でありましたが、文章にみえるバックグラウンドに強く共感を覚えたこともあり、この機会にメールさせていただいた次第です。
自身は幸運も重なったようですが、キッツとともに以前からの持株であります。
先を見据えて地道に日本を先導する企業の正しい評価を、広く多くの皆様に伝えられているパッパ様の姿に、自分が通ずるものがあればありがたいと思っております。
本ブログを楽しみにしております。
Acbさま、コメントありがとうございます。
OPMに関して言うと、近年稀に見る、本物の技術大国日本の代表選手です。
この意味するところは、世界のスーパー企業がその存在を最重視してる点ですね。
どんな優れた技術でも世界企業が認めない限り、それはひとりよがりの技術なんです。
相手が「すごい」と認めた技術がしか意味がないんですよ。
HP、フォックスコン、アップル、ホンダ、フィリップといったスーパー企業が「すごい」と認めた時点で、もうOPMは世界のOPMだと思います。
お引っ越し完了おめでとうございます。
以前に比べ色合いが良くなり、フォントも見やすいですね。
これからも我らがソディックOPMグループのPRよろしくお願いします。
自分も一株主として気がついた意見は
前ブログに引き続き書かせていただきたいと思います。
ところで今日のテーマですが、自分が一番注目している点です。コンフォーマルクーリングや鏡面加工、炭素繊維複合材対応も大事ですが、世界中のOPMシリーズがソディックグループを中心にネットワークで結ばれるのは画期的な話で、コマツの重機がすべてGPSで所在や稼働データが集約されるのと同じようなことではないかと。ただ単に機械の「売り切り」でなく、稼働状況、メンテ時期、金属粉補充、失敗例も含む金型3Dデータなど様々なデータがソディックOPMに集まればおのずと優位性が明らかになっていくのではと期待してます。
SUMさんいつもコメントありがとうございます。
どうもヤフブロは見辛いって意見が多くて、思い切って自分で作りました。
そうなんです。
このネットワークこそ、社長が最も重視していた点なんです。
なぜなら、装置を動かす人間は一装置に対して一人必要ではないということ。
ネットワーク上に10台装置があっても、データを構築できる人間が一人いれば、10台の装置を管理することが可能。
なぜなら、一旦動きだせば、二日ぐらいは造形までかかりますから。
そんな環境の中で、何十台もあるOPM250Lのネットワークがクラウド上で展開できれば、生産性は飛躍的に上がる。
デジタル化するとはそういうことです。
社長はIT出身ですから、その辺のことは当たり前のようにお考えですよ。
ぱっぱさん、こんばんは
いつも新鮮な情報提供ありがとうございます。
DDMサービスビューロの概念図を見させていただきましたが、
OPL250Lを導入した会社は自社の金型製作だけに使うのではなく
DDMから他社の金型注文が入ってくるようになるビジネスモデル
を想定しているように見受けられました。
言い換えれば、OPL250Lをネットワークに繋いでいるだけで勝手
に金型注文が入ってくるような…
会社の垣根を越えてDDMを中心とした仮想の巨大な金型会社が
誕生することになりますね
これは金型を発注する側からも設備が空いていないから納期が
遅れると言ったこともなくなりますし、
OPL250L導入会社から見ても稼働を上げることで設備償却が
進むことが見込まれるので買いやすくなります。
またOPM側から見ても金属粉の販売先を確保できる
と言ったいいことづくめになりそうです。
これが実現できるのもDDM技術蓄積とサポート対応があって
のものだと思いますので
きっちり、仕上げて行ってもらいたいですね
パッパさん、今後の活躍期待します。
豆さん、コメントありがとうございます。
デジタル化するということは、ネットワークで繋がるって意味です。
どうせ、ネットワークで繋げることが可能であれば、そのネットワークに参加する企業が増えるであろうことは容易に想像できます。
もっと言うと、「ド素人」でも金を持った人間がこの装置を買って、ネットワークに参加することも可能です。
実は明日この話題について書こうと思ったんですが、今世界では、個人が所有する3DPをネットワークに参加させてクラウド上から仕事をもらうというビジネスモデルが確立されつつあるそうです。
OPMで言うと、企業の生産財を有効に活用すると言う意味で重要な戦略だと思います。
OPMあるいはDDMがクラウドになるということかぁ
個人だけでなく、会社も自由になっていくことが素晴らしい
とてもエキサイティングな展開です。
明日楽しみにしてます
パッパさん
何て言っていいんだろ・・・
んー(・’・;) エートォ
いつもとてもわかりやすく伝えてくれてありがとうございますっ
ブログ更新楽しみにまってます
(‘-‘*ゞ
hakさんコメントありがとうございます。
お気持ちが、とても伝わりましたよ。
とりあえず、「投資」という意味をソシャクすれば、「応援」ってことです。
どんな、悪質外資がいようと、「応援」する気持ちがあれば必ず報われると信じてます。
これからもよろしくお願いします。
パッパさん!
投稿の時間が
2015年2月19日 2:35 PM
になってますよ(・Θ・;)
現在2月19日 23:37PMくらいです、
私の環境の問題かな???
コメント削除して頂いてだいじょうぶですー
本当だ!!
まあ、細かいことは気にせず行こう!wwwwwwwwwwww
お邪魔します。
先日の森本社長さんのコメントは、この場が一番相応しいと思いましたので、お届けに上がりました。ブログ新設、おめでとうございます。益々のご活躍を期待しております。
応援有難うございます。感謝申し上げます。
この技術を世界に普及することは
私の天命と考えております。
森本?
プーチンプリンさんいつもありがとうございます。
森本社長の本気度がビシビシ伝わる一言です。
一緒に世界的企業になるのを見届けましょう!
それは、そんなに先じゃないはずです。
自分の見立てでは、来年の今頃には世界的な人物になってますよ。
その時、森本社長からの返信は宝物になりますね。
もとぱっぱさん、いつも参考にさせていただいております。
勝手に見させていただいて恐縮ですが、ありがとうございます!
やはり3DPに参入がきっかけで昨年の7月から参加させていただいております。
OPMもさることながら、そのOPMとタッグを組んだソディックにも期待してます。
これからの展開が楽しみですね。
今後ともよろしくお願いいたします!
こんばんは。
コメントありがとうございます。
承認が遅くなり申し訳ざいませんでした。
ソディック無くして、今のOPM無しです。
OPMによって、産業構造が根本から変わることを金子社長は直観したはずです。
ですから、森本社長の要望を100%受け入れた戦略を採ったんでしょう。
この2社は、おそらく世界に誇る日本のものつくり復活の、フラッグシップ企業になりますよ。
ぱっぱさんのように惜しげも無く自分が得た情報を私達に公開して下さる方は、自分のような勉強不足のホルダーやこれからホルダーになってくれるかもしれない投資家には本当にありがたくて仕方ありません┏○
なかなか株価としては今の時点ではこれだけのものを持っていながら反映されていませんが、これらのぱっぱさんからの発信と、ここのこれからに惚れて入った皆さんにきっと近い将来笑顔満開の日が訪れることでしょう^^
コメントありがとうございます。
たぶん、ソディックやOPMから新たなニュースが発信されない限り、需給だけになりますからね。
逆に、何もない状態に急騰すると危ないです。
今は、これでいいと思ってます。
信用期日の信用残がどれぐらい残っているのか試してる段階ですから。
たぶん、1100円オーバーになれば、確実に1100以下に落とされ、そしてまた買いが入るの繰り返しです。
大きく下げることも上げることもないでしょう。
今、「その時」のための準備だと思えば、どーってことないです。
1部鞍替えきましたねー
昨年の夏にホルダーになって、1900円から900円への暴落もなんとか
堪え忍んできた甲斐がありました。
ただ、まだ道半ばなので、ソディックOPMが世界を制するまで見守っていきましょー
本当によかったですね。
OPM連結は規定路線ですけど、正直一部鞍替えは、まったく期待してなかったので、うれしい誤算です。
おそらくこれからかなりの頻度でIRが出てくるはずですから、期待は膨らむなかりです。
お疲れさまです(^^) いよいよ始まりましたね ワクワクしています じっくり時間をかけて全貌を見たいです 自分の生き方にも勇気をいただけます ありがとうございます(*^^*)
コメントありがとうございます。
やっとスタート地点に立てました。
ソディックがようやく本気を出してきたってことですかね。
株が人気化するということは、必然的にマーケットに注目されますから、本業にとってもいい影響が出ます。
そのために、IRが存在すると言っても過言じゃない。
大きなマーケッティング戦略ですね。
だから、たとえ多少下げても、出来高が重要なんです。
うまい投資家は、出来高が少ない時点で仕込んでますよ。
ここは業績とテーマ性がすばらしいですから、日々の株価は特段意識する必要もないかな。