ソディックショールームへ行ってきました!
しかしながら、いつ行ったのかは、敢えて言いません。
面がすでに割れているとは思いますが、一応念のため。
対応頂いた方は若い説明担当の方とDDM担当の方。
若い担当の方への質問がコアすぎたせいか、途中で責任者っぽいDDM担当の方に対応してもらいました。
さて、装置そのものについてはJIMTOFで確認済みなので、取材の目的は自分が知りたい情報の確認と新たな情報の収集です。
こちらで用意した質問は以下の通り
- (1)クラウドの可能性と現状
- (2)作業内容(一人が複数台を制御?)
- (3)二次加工の必要性範囲(鏡面加工と二次加工の関係性)
- (4)自動車業界ではどの部分で使われているのか
- (5)フォックスコンへの納品は
- (6)受注状況(テスト状況)
- (7)チタンはいつになるのか
HP関連や欧州家電メーカーについてはOPM社の問題なので聞いてません。
クラウドの可能性と現状
OPM250Lという存在が、どうも「金属造形装置」としての存在ばかりに目が行きがちですけど、同じぐらい重要な側面として「デジタル」という部分を考える必要があります。
この部分の将来性について、ソディックもOPMもまったくと言っていいほど、見事にスルーしてます。
装置の性能がすばらしいのは、客観的データから理解できますけど、それをどのように利用するのかという「軸」がまったく見えない。
ということで、デジタルとしてのOPM250Lという装置を、どんな存在と考えているのかについて質問しました。
答えとしては、「存在自体は二次元プリンターと同じでPC経由で操作されるため、デジタルの良さを100%活用できる。」
まあ、そうだと思ってましたけど、あの装置の雰囲気として操作パネルからのデータ入力でしか動かないと思ってる人は大勢いると思います。
パンフレットも頂戴したんですけど、この部分の説明はまったくされてないですね。
実は、自分はOPM250Lに限らず、デジタルの良さをもっと全面に出してもいいのではないかと思った次第です。
それで、これに関連して少しカマ掛けました。
DDM担当の方に対して、「森本社長から、世界中のすべてのOPM250Lをクラウドネットワークにするって話をポロって聞いたんですけど、その辺はどうなんでしょうか」
この時の担当営業の表情が実に楽しかった。
「森本さんは、本当にポロッと言っちゃう(笑)」
あーやっぱりそうなんだ。
でも、どこにもそんな情報が書かれていない。
それはそうなんですよ、あくまでも「森本構想」ですから。
でも、デジタル化とはそういうことなんです。
HPやアップル、テスラにしても、すべての情報はクラウドで処理させるって言うのが基本姿勢ですから、これができなかったら、3Dプリンターの意味がない。
当たり前ですね。
基本となるCADデータはHPやアップルの社内で専門部署が作成して、そのデータをクラウド経由でOPM側が取得してCAMデータを作成し造形するんですから。
3Dプリンターのクラウド展開
ちょっと話がそれますけど、現在世界中の3Dプリンター(全部じゃないですよ)は、巨大なクラウドネットワーク下にあって、もし、自分が3Dシステムズの3Dプリンターを購入し、そこのネットワークに参加したなら、知らない内に知らない人から「造形依頼」が舞い込んでくるかもしれない。
それで、「OK」出したら勝手に装置が動き出して、商品が作られる。
作られた商品にはタグが付けられて電話一本でどこかの運送会社が取りに来る。
http://3dprint.com/26713/3d-systems-3dsprint-cloud/
森本社長が考えるクラウドはほぼ同じ発想です。
生産財としてのOPM250Lの稼働率を、極限まで高める方法を考えているんです。
っていうか、誰しもが考えますよね。
付いて行くのが大変そうですけどw
(2)作業内容(一人が複数台を制御)
案外、多くの人が見過ごしてる部分。
先日のこのブログにも書きましたが、2次元の印刷機は基本的に一人が一台の印刷機をオペレートしますけど、3Dプリンターは一旦データを入れて稼動が始まると、何日かは動きっぱなしです。
ですから、極端な話、「スーパーオペレータ」が一人居たなら、世界中のOPM250Lを同時に稼動させることも可能になる(実際にはセットする人が必要ですけど)。
従来工法との決定的な違いですね。
ただ、そのオペレータを養成するためには、従来工法の金型技術+オペレータ技術+コンフォーマルクーリングテクノロジーの修得という高いハードルがあるのも事実です。
現実にはオペレータとコンフォーマルクーリングの設計は別の人になると思いますけど。
(3)二次加工の必要性範囲(鏡面加工と二次加工の関係性)
今回の取材の大きな目的の一つなんですけど、例の「鏡面加工」の話。
あれは、ミーリング作業で実現できると思ってる方がいると思いますけど、実際は「二次加工」ですから。
どんどん硬くなる金属粉ですけど、それを削るミーリングの先端にも限界があります。
但し、そこが問題なのではなくて、「加工時基準線」がなければ「二次加工」は不可能であり、また金属粉から鏡面精度A2が達成できるという部分が凄いんです。
これは、世界中のどのメーカーでもできない、OPM250Lだけの技術です。
(4)自動車業界ではどの部分で使われているのか
現在利用されているのは、ほとんどが小物です。
実際にバンパーとかボンネットとかの利用は難しく、OPM600Lが出たら可能になるかもしれないです。
但し、ソディックOPMのターゲットが自動車であることは間違いないし、現状でもそうです。
なんせ、スマホとかPCの何倍もプラスチック使ってますからね。
(5)フォックスコンへの納品は
今回もっとも驚いた部分です。
OPM250Lが実際に納入された事実はないらしいですが、フォックスコンとソディックの関係が自分達が考えているよりも遥かに強いことに驚きました。
すでに放電加工機は1000台以上納品してるらしく、超ビッグユーザーって言ってました。
(6)受注状況(テスト状況)
ヤフ掲でOPM250Lが売れてるとか売れてないって話がよく出ますよね。
結論から言うと、もの凄く売れる予定ってことです。
この理由を説明します。
担当のお話では、問い合わせは本当にいっぱいある。
但し、実際にそれがユーザーの要求を満たすものかどうかは、ユーザーからのテストが終了してないと判断が付かない。
そのため、今は多くの見込みユーザーがテストを行っている段階。
そりゃあ、一台8000万(システム込み)ぐらいする機械ですからね、当然テストをした後になります。
その後、テストがOKになって初めて設置になりますが、実際に稼動させるには1ヶ月とか2ヶ月とか掛ります。
本格的な営業を開始したのが今年に入ってからですから、答えが出るのは、早くて今月からだと自分は思ってます。
それで、今のテスト状況ですけど、ずっと順番待ちだそうです。
つまり、導入したい企業はいっぱいあるけど、導入は順番待ちになるのではないかと予測してます。
売れるとか売れないとかというよりも、見込み客がわんさかいる状況というのが客観的に見て正しい判断。
実際に売れるかどうか、ユーザーの懐具合と決断のみって感じです。
ただ、周りが導入し始めると、雪崩になるように思います。
すでにHPやアップルが導入している事実は大きいですね。
(7)チタンはいつになるのか
チタンに関しては、以前から公言している通り、担当もチタンについて説明してくれましたよ。
時期については、今は言えないとのことですけど。
今回初めて知った事実として、OPM250Lは鋼材とチタンは同じ機械では使えないんです。
つまり、1台でこの二つの材質は使い分けできない。
理由は聞きましたが、ライバル会社が見てるかもしれないので書きません。
おそらく「医療器具」関連をターゲットにしてる、つまり「金型」ではなく金属部品へも守備範囲が広がります。
と、まあ今回の取材はかなり有意義でした。
会社を半休して言った甲斐がありました。
対応して頂いた担当の方々、お忙しい中ありがとうございました。
若い男性は営業ではないぞバカ
そうでしたか。。
てっきり営業の方だと思ってました。
ご指摘ありがとうございました。
もし、本当に関係者さんなら、このコメントの、最後の【バカ】は、いただけませんよ!!!
ソディックの誰が,本板で書いてた【ソディックは、株主ー株価】なんて、意識して無いとかいてた、【上から目線の10年来の株主???】とおなじ、レベルの人間になってます。
バカ は、訂正して下さい。
我慢出来なく、この板を汚して、申し訳御座いませんでした。
パッパさん、今回の取材活動、ほんとうに、ご苦労さまですと、ありがとうございます。
吉報は、寝て待て ですね!!!
クラウド化と、OPM250Lの、販売展開状況!!!!
などなどの、ホルダーにとって、【握力UP】になります。
本当に、いつも、いつも、ありがとうございます。
良い週末を迎え下さい。
コメントありがとうございます。
会社側からの情報が皆無ですからね。
このような状況では、買い手も売り手も手を出しづらい。
少なくとも、2か月は我慢が必要かもしれないですが、ブレイクすることが確実な状況で、
今日明日上がろうが下がろうがどうでもいいよ、ぐらいの気持ちでいればいいんじゃないですか?
という自分は小心者で株価は気になりますけどねwwwww
パッパさん
取材記事ありがとうございます。
疑問に思っていた二次加工前の出来映えレベル理解できました。
(基準線がキチンとでていることに安心)
せっかくのネットワーク+クラウドの森本構想、なぜ積極的にPRしないのでしょう、今の受注状況以上に需要が増えたら困るのか、実行が先なのか(^_^)
でも客先:CADで設計->OPM:コンフォーマルクーリング等のアレンジ->クラウド配下の最適地:OPM250Lで造形->運送会社:引取り配送という一貫した仕組み全体が非常に大きな価値ですよね
コメントありがとうございます。
森本構想は、まだ方法論が確立していないと思います。
実は今回のブログには敢えて書きませんでしたが、東新製作所との取り組みがひとつの実験になってると思います。
パッパさん
ありがとうございます。
本当にわかりやすくワクワクしながら読んでましたー
もっと知りたくなりました!
v(‘∇’*)
もう少し先になるかと思いますが、金属粉末の需要供給に係るソディックの戦略や、サイクルタイム短縮に係るユーザー発信のニュースが出て来ると、盛り上がりそうですね。
クラウドでは無いですが、色んな方面から数々のニュースが自然発生的に集まり始めることを想像しています。
つなみに東新製作所についてはOPM250Lのオペレーターの求人が出ていました。
設備投資も含め、その積極性には驚かされます。
そして、もとパッパさんの積極性にも!
いつもありがとうございます。
もとパッパさんのおかげで、ワクワク、ドキドキの毎日です。
いつもコメントありがとうございます。
実は、東新の件に関して、自分自身それほど重要だとは、思ってませんでした。
しかし、そうじゃなかった。
これについては、もう少し詳しく、ここかあっちでコメントしたいと思います。
東新製作所のホームページに以下のような記載がありました
CAD/CAMの活用により、熟練した職人レベルの金 型解析を、世界中で行うことが可能になりまし た。また、世界各地で行われた解析データを、 CAD/CAMで共有。 解析情報が随時更新され、常に世界最新の金型知 識が蓄積されます。
これってもとパッパさんがいうクラウド管理のことでしょうか
これは、森本社長が自分に言っいた内容そのままです。
昨日、自分がコメントした通り、これが「東新製作所で実験」って言う意味です。
この、ノウハウの蓄積部分と本体装置のネットワーク化は間違いなくシステム化されるはずです。